世の中には頭の良い人がいます。知能の高い人たちです。その9割が遺伝によるもので、残りの1割が変異によるものだそうです。
 「頭が良い」=知能が高いとは、どういうことでしょうか?私はそれは、頭脳の総合力だと思います。それらは記憶力、思考力、理解力、持久力、決断力の総合的なものだと思います。どれか1つに偏っていてバランスが悪ければ頭が良いとはいえません。知能の高さは知能指数(IQ)を用いて表現されます。
 それとは別に「賢さ」というものがあります。賢さとは自分のなすべき事を正しい方向に向けられることです。これは、ベクトルで表現できます。矢印の方向とその長さです。賢さは知識、経験、性格、忍耐力、勘(インスピレーション)によって養われます。また、人間性も賢さの要素になると思います。
 どんなに知能が高くても賢さが足りなくては、思考や行動のベクトルがとんでもない方向を向いてしまい、どんなに優秀な頭脳を持ってしても、その思考や行動はまったく無意味になります。
 この世には「ずる賢い」人がいます。この人たちは、損得のみを考えて、自分だけが得をするように行動します。自分の利益のためならば、他人を騙す事もいとわない人たちです。
 ここに「人間性」ということが浮かび上がります。事を成すためには、手段はいとわないという事もありますが、自分の利益だけではなく、他人の利益も考えて、人の道に外れない思考と行動をする事が大切だと思います。
 何十年も商売を続けている老舗は、目先の利益だけにとらわれず、お客さんの事も考えて価格を設定し、より良いサービスを提供し続けています。
 一点に集中せずに物事を広く見渡して、今すべきことを常に考えていれば、賢さは向上させることができると思います。

それでは、また。

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