文字を書くときに、必要以上に筆圧をかけて書く人がいます。
これは、小学生のときに鉛筆から使い始め、そのあとも鉛筆の感覚で、ペンを使うからだと思います。
中学生になると、シャープペンシルを使い始める人が多数いると思います。シャープペンシルでは、鉛筆のように筆圧をかけては、芯がすぐに折れてしまいます。万年筆にいたっては、筆圧をかけすぎるとペン先を傷めてしまいます。ボールペンにしても、水性ペンにしても、必要以上に筆圧をかける必要はありません。必要以上に筆圧をかけても、手が疲れるだけだし、ペン先を余計にすり減らしてしまいます。これを「必要十分」といいいます。
 電話をかけるときに、プッシュボタンをものすごい速さで押す人を見たことがあります。これを「無駄に早い」と言います。その人はせっかちな性格なのか、少しでも早く電話をかけたいと思っているのかもしれません。けれども、どんなに早くプッシュボタンをプッシュしても、電話は早くつながりません。これは、無駄にエネルギーを使っていることになります。あせってプッシュすると、番号を押し間違えることもあります。
 物事には「必要十分」ということがあります。急いでいるときなら、ともかく、最高速の80%ぐらいのスピードでやると、間違いが少なくなり、間違ってやり直すよりも、早くできることがあります。
 「必要十分」な力は、生活をより快適にしてくれます。

それでは、また。

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