みなさんの中には、人を叱るとき、怒りながら叱る人が多いと思います。叱ることを「怒る」という言葉で代用する場合もあるくらいです。でも、ちょっと待ってください。叱ることと、怒ることは全く別のことです。叱ることは、「それはダメだよ」と教えさとす事ですし、怒ることは、怒りの感情をあらわにする事です。
 怒り癖のある人がいます。そういう人はなにかにつけて、すぐに腹を立てて怒ります。喜怒哀楽の感情の中で、「怒り」の感情を出すことは簡単なことです。邪悪なエネルギーを相手にぶつければいいのですから。でも、すぐに怒る人は人格の形成が正常に行われていない、幼稚な人です。
 叱られた側は、怒りながら叱られると、怒りの恐怖に対処する防衛本能が働いてしまい、脳の活動が萎縮してしまいます。そのため、叱られている内容を理解することよりも、頭を空白にすることを優先してしまいます。その結果、叱ってもその効果は半減どころか、ほとんど意味をなさなくなり、叱られた側は「なぜ叱られたのか」よりも「怒られた」という印象しか残らなくなってしまいます。
 怒りをこらえながら叱る人がいます。叱るステップとしては、怒りながら叱るよりも1つ進んだことになりますが、怒りをこらえなくても、論理的に考えて感情を制御して、怒りを静められるようになることが大切です。
叱るときのポイントは、「言葉は丁寧に、でも内容は厳しく」が良いと思います。
 また、話題がそれますが、いつも怒っている人は、他人からの情報がもらいにくくなり、生きていく上でかなりの損をします。人には他人に有益な情報を与えたいという、親切心があります。でも、いつも怒っている人は、「触らぬ神に祟(たた)り無し」で、話しかけにくいので、有益な情報がもらえません。人は誰しも、怒られることを嫌います。怒られて良い気がする人は誰もいません。
 逆に、悪いことをしたときに、叱られないのも正常な反応ではありません。人は悪いことをしたときに叱られることは、悪い意味で正しく評価されていると、納得します。
 「叱ることと、怒ること」をもう一度振り返って考えてみても良いと思います。

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